「市民協働によるまちづくり」について


はじめに、現在、自治基本条例やまちづくり基本条例は、「NPO法人公共政策研究所」発表によると369の自治体で施行されている。また、筑波書房「地域運営組織の課題と模索」では、地域運営組織や地域自治組織と呼ばれる本市で言う「地域づくり組織」は、609の市町村で3071団体あることを共有しておく。

 

さて、福知山市で三和、夜久野と協議会の設立準備がなされていた2014年、私は中間支援組織のあり方を調査する為に岡山市を訪れた。そこで初めて耳にしたのが、小規模多機能自治である。それを契機に、中間支援組織と共に小規模多機能自治の調査を始めると、ふたつの壁にぶつかった。

 

①市民セクターの育成②参画や協働の定義である。

 

実を言えば、福知山公立大学による「市民協働」に一縷の望みを持ち、この様な課題解決に期待を寄せていた。「市民協働」は私がこれまで見てきた中では、災害時などを除くと住民自ら自発的に生まれる事はまれである。やはり、どこからかの働きかけが必要では無いだろうか。その役割を担うのが例えば大学である。しかし、残念ながら現時点では、そこまでには至っていないと言わざるを得ない。

 

ここで全国の事例を紹介したい。

 

①すべての自治会で中学生以上の全住民アンケート調査②市民セクターによる協働事例集の作成③行政機関と市民セクターによる円卓会議の実施などが、少なく無い地域で行われている。では、現在の本市で想像して頂きたい。将来の「地域づくり」の為、アンケート調査が出来る組織はあるだろうか?様々な組織を集め協働事例集を作成した場合、何ページ作成出来るだろうか?本市で開催される円卓会議を、実施可能なファシリテーター(進行役)は何人いるだろうか?

 

さらに龍谷大学政策学部長只友景士氏の言葉も紹介したい。

 

「まちづくりとは話し合いである」

 

私たちはこれまで、どれくらい市民セクターの声を拾い、集めているだろうか?もう一度、あらためて、1/369の条例ではなく、3/3071の「地域づくり組織」ではなく、私たち福知山市民にとって必要な参画、協働、まちづくり、事例、Q&A、自治会、NPO法人などについて、様々なステークホルダーと、時間をかけて話し合わなければならない。そして、それを可能にするには市民セクターの育成が不可欠であり、そのキーとなるのが「地域づくり組織」ではなかったのだろうか。

 

「力」「力」「力」協働の協は3つの「力」と書くが、これは2つ以上の「力」がひとつの「力」へ向く事であると私は考えている。自らの「力」に引き込むのではなく、皆がそれぞれの「力」を出し合いひとつの方向へ進むこと、それが協働の意味であり意義だと言えよう。「市民協働のまちづくり」とは、実現不可能なファンタジーの世界の話なのか?それとも、確実に着実に一歩一歩歩むことが出来る、いばらの道なのか?こうも思う、話し合い、学び合い、磨き合い、その繰り返しの中で、やがていばらは消え、より良き未来がひろがるのではないだろうか?そのうちの一歩が、本委員会であることを心より願うものである。

 

平成30年5月31日

市民交流プラザふくちやまにて 福知山市自治基本条例推進委員会委員応募書類より